Column   コラム


森林を守りたい #15

 

 

木のぬくもりに囲まれた暮らし

 

 

若葉がキラキラとまぶしい季節になりましたね。

休日には、森林に囲まれてゆっくりと過ごしたり、キャンプを楽しんだりする人もいるのではないでしょうか。

森林の中にいると、自然と呼吸が深くなり、気持ちがリラックスします。

樹木には、人を癒すパワーがあるのかもしれませんね。

 

 

 

 

暮らしを支える「森の恵み」

  

 

私たちの暮らしに欠かせない森林。例えば、家を建てるときの建材、本やノートなどの紙製品、テーブルやチェストの木製家具など、あらゆるところで木材が使われています。

 

木は、火をおこしたり、建物や道具をつくるために利用されたり、古い時代から人間の暮らしを支えてきました。

また、木の実などの食べ物、植物、美しい水、澄んだ空気など、人間に必要な森の恵みをあたえてくれます。

 

森林は、多様な植物や動物が暮らす場所であり、森林と共に暮らす人々にとっても大切な場所です。

そして、植物や動物の多様性を守り、温暖化を防ぐ役割も果たしています。

 

そんな私たちの暮らしを支える森林を、むやみに利用しているだけになっていないでしょうか?

これからは、森林を守りながら、木材を適切に利用することが必要な時代になります。

 

 

 

 

 

 

 

どうしたら森林を守れるの?

 

 

日本は、国土の約70%が森林を占めている森林資源国です。

そのうちの約40%は、戦後に植林されたスギやヒノキなどの「人工林」であることをご存知でしょうか。

人工林とは、人の手によって苗木を植え、育てられている森林のことで、「植える → 育てる → 使う → 植える」を人工的に循環させています。

 

森林資源国といわれる日本ですが、実際のところ、国産の木材よりも価格が安い海外の木材を輸入し、使用されています。

そのため、放置される森林が増えてしまい、「植える → 育てる → 使う → 植える」のサイクルをきちんと循環させることができません。

 

 

林野庁WEBサイト(農林水産省)より引用

 

 

それだけではなく、海外には輸出するための木が伐採され過ぎてしまい、森林破壊が問題になっている国があります。

 

海外の森林を守るためにも、国産の木材を適切に使用することが大切です。

また、持続可能な方法で管理された木材(FSC認証を取得した木材)を選択することで、国内外に関わらず、森林を守ることができます。

 

樹木の成長を妨げずに、適切な量を使用することで、森林全体の生態系が損なわれることはありません。

森林を守ることは、植物や動物を守ることでもあり、温暖化から地球環境を守ることにも繋がります。

そして、私たちの暮らしに必要な、水、食べ物、木材なども持続可能にすることができます。

 

 

普段は気づきにくいことですが、木製の家具や紙製品を手にした時に、どのように伐採されて、製品になっているかを想像してみませんか。

なにげなく買っていた製品の「選び方」を変えることで、私たちにも森林を守ることができるはずです。

 

 

 

出典:林野庁(農林水産省)Webサイト  https://www.rinya.maff.go.jp/